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《2016日仏セミナー》
主催:日本学術振興会炭素材料第117委員会
共催:炭素材料学会、大阪電気通信大学
協賛:黒鉛化合物研究会、大阪電気通信大学エレクトロニクス基礎研究所
2016年9月9日(金)〜9月10日(土)
大阪電気通信大学駅前キャンパス(大阪府寝屋川市)
招待講演2件、依頼講演7件、一般講演6件 参加者:フランス4名、日本46名
※HPはこちら ※更新は終了

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2016年の特別講演会として、フランス国立科学研究センター(CNRS)所属の炭素研究者を講師にお迎えし、また、大阪電気通信大学との共催によって日仏セミナーを開催しました。
 ここ数年117委員会では、ドイツとの定期的な合同セミナーやアジア各国からの研究者招聘による小規模国際セミナーを開催しています。今年はフランスより研究者を招くことにしました。フランスは、歴史的にインターカレーションや電池用炭素、電子顕微鏡などの著名な研究者が多く、117委員会でも近いトピックスが盛んだった経緯から研究者同士の交流も古くから活発で、日仏セミナーと称するセミナーは、過去にも1967年に当時の野田稲吉委員長を中心に「炭素と黒鉛」というテーマで日本で、1980年には稲垣道夫現幹事を日本側代表として「黒鉛層間化合物」をテーマにフランスでそれぞれ開催されています。これら過去の2回は個々の研究者による日本学術振興会の二国間共同研究プログラムの一環で行ったものですが、今回は、川口委員長、押田幹事がそれぞれ個別にフランスとの共同研究を近年進めていた縁を頼り、委員会主催で、という形で今回実現することになりました。

セミナー会場(大阪電気通信大学駅前キャンパス)

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 今回のセミナーでは4名のフランス人をお招きしました。まず、Dr. Claire Heroldには、招待講演として、アルカリ金属とその他の複数金属種を合金の形で黒鉛に挿入した層間化合物についての講演をしてもらいました。Herold氏はこの種の黒鉛層間化合物の研究を長年続けておられ、通常のアルカリ金属だけの黒鉛層間化合物と比べ特異的に安定なものや超電導性を示すものなども報告されており、講演でもその物性や構造についての活発な議論が行われました。続いて、同じく招待講演としてDr. Sylvie Bonnamyから、リン酸カルシウムと炭素繊維の複合材の作製と用途についてのお話がありました。生体親和性の良いリン酸カルシウムを炭素繊維の織物に被覆させたハイブリッドマテリアルを使って骨再生の用途に使う、という試みについてのお話でした。また、Dr. Heroldと同じ研究グループでもある、Dr. Pascal Berger, Dr. Sevastian Fontana両氏からも黒鉛層間化合物中の軽元素分析、PEMFC用カーボン担持触媒に関する講演がそれぞれありました。日本側からは会員および非会員による5件の依頼講演、6件の一般講演があり、博士課程の学生による講演も行われました。1日のみの開催でしたが盛りだくさんの内容となりました。なお、当日の講演プログラムは特設ホームページに残していますので、そちらをご覧ください。


(左から)Dr. Herold, Dr. Bonnamy, Dr. Berger, Dr. Fontana

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 セミナーの後にはささやかな意見交換会を開催しました。Herold, Bonnamy両先生ともに日本の炭素研究者に旧知の方が多く、ベテラン研究者を中心に旧交を温める場面も見られ、楽しい交流の場になったと思います。


左:乾杯  右:委員長、招待講演者2名と記念撮影


集合写真(懇親会前)

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翌日は、実行委員とフランス人4名によりフリーのディスカッションを行い、お互いの国での最近の炭素研究の実情や最近のトピックスについての意見交換、今後の国際共同研究のあり方の相談などを行いました。その後、2020年に京都で国際会議CARBON2020が開催(117委員会は共催予定)されることが最近決定したことから、現地京都の案内と紹介を行い、フランスの炭素研究者への宣伝と参加を呼びかけていただくよう協力をお願いしました。

最後に少しだけ寄り道をしました(伏見)

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なお、本シンポジウムの開催にあたり、大阪電気通信大学には共催として海外招聘のサポートをいただきました。また、東洋炭素、日本黒鉛、SECカーボン、大阪ガスの各社には、懇親会等でご援助をいただきました。厚く御礼申し上げます。

※写真は、東京大学・寺井幹事からご提供いただきました。